2022.10.18
リン酸鉄リチウムイオン電池とは何か?
はじめに
近年、バッテリー市場において大注目のリチウムイオン電池。
一口にリチウムといっても、三元系リチウム、チタン酸リチウム、リン酸鉄リチウムなど様々な種類があります。
当社では、数年前からメーカーと協力し、リチウムバッテリーの開発に向けて様々な試験を繰り返し何度も行って参りました。
そして、満を持して2022年、「HAIDIリチウムイオンバッテリー」を販売開始いたしました。
ちなみに、当社の「HAIDIリチウムイオンバッテリー」はリン酸鉄リチウムを採用しています。
その理由については、後ほど説明いたします。
今回は、皆様にリン酸鉄リチウムについて当社の知見を交えてお伝えできればと思います。
是非、最後まで御覧いただけますと幸いです。
リチウムイオン電池の種類
リン酸鉄リチウムの説明の前に、大きい括りのリチウムイオン電池からご説明します。
リチウムイオン電池は、正極と負極の間をリチウムイオンが移動する事で充放電を行う二次電池です。
近年、様々な種類のリチウムイオン二次電池が販売されておりますが、主に市販されている電池の種類と特徴は以下の通りです。
なぜ、リン酸鉄リチウムなのか?
当社が開発したバッテリーは、リン酸鉄リチウムを採用しております。
ちなみに、大半のスマホ、ノートPC、タブレットなどに使用されているコバルト(Co)は小型で長持ちしますが、リン酸鉄リチウムと比較すると、発火のリスクが高くなります。
コバルト原子(Co)と酸素原子(O)の結合は不安定ですが、リン原子(P)と鉄原子(Fe)と酸素原子(O)の結合は強固といった性質があります。
つまり、バッテリーを扱う上で最も重要な安全性の観点において、最も信頼できるのがリン酸鉄リチウムなのです。
リン酸鉄リチウムが選ばれた主な理由
・安全性が高い(何と言っても安全第一)
・低コスト(他のリチウムと比較して部材が安い)
・電池電圧が鉛畜電池に近い(公称電圧:3.2V)
→直列接続(3.2V×4=12.8V)することで、12Vの鉛畜電池に近い電圧となります。
以上が「リン酸鉄」を採用した理由となります。
リチウムイオン電池の放電特性イメージ
次に、リチウムイオン電池の特徴の一つである「放電特性」について、
鉛蓄電池との比較を用いて解説させていただきます。
バケツの大きさは同じ(同容量)、同じ高さ(同電圧)で比較した際に、リチウムイオン電池は最初から大きな電流を流すことが可能です。
また、水がなくなる時(終止電圧に近づく)、鉛畜電池がゆっくり減っていくのに対して、リチウムイオン電池は一気に無くなります。
ポイント
・リチウムイオン電池と鉛畜電池の放電レートによる容量差が少ない為、大電流の放電で機器を使用する際には大きなメリットを享受できる。
・リチウムイオン電池は、終止電圧付近まで高電圧を維持できる。
※気を付けなければいけないのは、寿命が近づくと急に電圧が低下してしまう事です。
従って、早め早めの充電や交換準備が大切になってきます。
まとめ
リチウムイオン電池(リン酸鉄リチウム電池)についてお伝えさせて頂きましたが、いかがだったでしょうか?
鉛とリチウム、リチウムの中でも色々な選択肢があります。
一番大切なのは、目的や機器の特性に合わせたバッテリーを選択することです。
頻繁に電池交換が発生する機器の場合には、リチウムイオン電池をおすすめします。
逆に、放電深度の浅い機器や機器自体の寿命が短い場合には、鉛畜電池をおすすめします。
もし、バッテリー選びでお悩み事やご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
※より詳細な商品情報については、下記リンクに掲載しております。是非ご覧くださいませ。
HAIDIリチウムバッテリー |株式会社岐阜バッテリー販売 (tb-battery.com)
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