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【レポート分析②】遠隔監視システム/BL-200   バッテリーロガー「レポート詳細」の見方

はじめに

皆さんこんにちは!
本日は、前回に引き続き、岐阜バッテリー販売が提供する「遠隔監視システム/バッテリーロガー BL-200」の分析レポートについてご紹介します。

前回は、分析レポートの「測定結果」のご紹介をさせていただきましたが、 今回は、「レポート詳細」の見方についてお伝えさせていただきます。


レポート詳細とは

下のレポートは、日々の稼働状況及びバッテリーの運用が一覧で把握できる形式のものです。

こちらを「レポート詳細」と呼んでいます。

先の「測定結果」では、ざっくりと現状を把握し、
より具体的な稼働状況の詳細に関しては、こちらの「レポート詳細」の方で詳しく分析していきます。

バッテリーロガーの管理画面から期間を選択して確認することが出来ます。
今回の例は、2024年5月1日~5月31日の期間の計測結果となります。

※赤色の囲んであるのが、計測項目です。
 この各項目をどのような観点で見ると良いのかを以下にまとめました。

[最高電圧]
正常な充電状況の確認
最高電圧に達することは、充電プロセスが正しく行われていることを示すため、正常に充電されているかの確認ができます。

トラブルの早期発見
充電中に電圧が期待通りに上がらない場合や上昇パターンが異常な場合、
バッテリーや充電器の不具合などのトラブルの兆候と捉え、早期に対応できます。

[最低電圧]
過放電防止
最低電圧を確認することで、バッテリーが過放電状態になっていないかを確認できます。
過放電はバッテリーの寿命を大幅に短縮するため、重要なチェックポイントです。  

バッテリーの保護
電圧が低すぎるとバッテリーの内部化学構造が損傷する可能性があるため、補充電などの対策が必要です。


[最高温度]

正常な充電状況の確認
最高温度は通常、充電中に達するため、充電プロセスが正常に行われているかを確認できます。   

温度管理
充電中や使用中の温度が過度に上昇しないよう、適切な温度管理が必要です。
ちなみに、57℃以上に至った場合は、バッテリーロガーのアラート機能のレベル1(メール通知無し)が作動します。
60℃以上でレベル2(メール通知無し)、70℃以上でレベル3のアラートメールが配信されます。

バッテリー保護
高温状態が続くとバッテリーにダメージを与える可能性があるため、必要に応じて充電を一時中断し、冷却する対策が重要です。


[充電時間]

過充電防止
適切な充電時間を設定することで、過充電による液温の上昇とそれに伴うバッテリーの劣化を防ぎます。 

バッテリーの健康状態評価
充電時間が短くなったり充電が完了しない場合、ケーブル断線やバッテリーセルの不具合が疑われるため、バッテリーの健康状態を評価する材料になります。


[充電量]

充電効率の確認
日々の充電量を記録することで、充電プロセスの効率を把握し、異常があれば早期に発見できます。

電池寿命の判断
充電量の変化はバッテリーの劣化を示す指標となり、電池寿命の予測や判断に役立ちます。


[稼働時間]

作業負荷の確認
稼働時間に対して放電量を確認することで、毎日の作業負荷の増減を把握できます。

稼働効率の評価
一日の作業時間を記録し、効率的なバッテリー利用ができているかどうかを評価する材料になります。


[放電量]

作業量の把握&エネルギー消費の確認
放電量を確認することで、バッテリーがどれだけのエネルギーを消費したかを把握し、作業負荷や効率を評価できます。


[最低電池残量]

充電タイミングの把握
最低電池残量を設定することで、適切な充電タイミングをつかみ、過放電を防ぎます。
理想的には、25~30%の残容量(7割放電)のタイミングで充電を開始するのが望ましいです。  

電池劣化の評価
稼働状況と最低電池残量の減少ペースを観察することで、バッテリーの劣化具合や寿命を判断する材料になります。

 
[充電回数]

電池寿命の判断
バッテリーの充放電サイクル数を記録することで、設計寿命に対する実際の使用状況を把握し、寿命を予測することができます。

適切な使用評価
稼働状況と充電回数を比較することで、バッテリーの使用が適切であったかどうかを評価し、必要に応じて対策を講じることができます。

以上、これらの項目を確認し、適切な対策を取ることで、バッテリーの性能維持と寿命の延長が可能になります。


 
データ収集の頻度と計測期間について

頻度の設定
データ収集の頻度は、監視対象の動作サイクルや要求精度に応じて設定します。 高頻度でデータを収集することで、短期間の変動を詳細に追跡できます。


短期間でのデータ収集
短期間に高頻度でデータ収集、分析することで、いち早くバッテリーの異常に気が付くことができます。
早期に異常に気が付けば、手遅れになる前に予防や対処が可能となります。


長期間のデータ収集
長期間にわたってデータを収集することで、季節変動や長期的なトレンドを把握できます。
時期や期間を変えて、様々な角度から分析することで、改善の幅が広がります。
データは可能な限り継続的に収集することが望ましいです。

 
まとめ

いかがでしたでしょうか。
バッテリーロガーを付けて満足せずに、分析レポートを定期的に確認することが重要です。

異常が見られた場合は適切な対策を講じることで、フォークリフトのバッテリーの寿命を全うさせ、効率的な運用を実現していきましょう。

バッテリーロガーの製品紹介ページ
バッテリーロガー/遠隔監視システム BL-100|株式会社岐阜バッテリー販売 (tb-battery.com)

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